
白雲工房では修復やリメイクの依頼もお受けしています。
木彫り看板はメンテナンスしていただくことで何十年、何百年と使っていただくことができるので、意外とオトクなんですよ。
文字の修復

よくあるご依頼が、「見えなくなってしまった文字を見えるようにしてほしい」というものです。
墨で書かれた文字が長年の風化で黒ずんでしまい、見えなくなることがよくあります。その際、墨は素木部分に比べ風化に強いのでそこだけ浮き出たように見えることがあります。なので、浮き文字(立体で彫刻されている)にしてある看板だと思われる方も多く、彫刻の工房の当工房にお問い合わせいただくことが多いです。

↑浮き彫り
よくご提案させていただくのは、文字部分を「かまぼこ彫り」という彫り方で彫る方法です。
かまぼこ彫りとは、文字の彫り方で最も定番のものです。縁を彫り、かまぼこのように丸みをつけて彫ります。お寺や神社の門、鳥居に額が掲げられていることがよくありますが、その文字の多くはこのかまぼこ彫りを施してあります。お寺や神社は百年単位でものごとを考えますから、何百年後のことも考えて、風化しても文字が読めるようにと作ってあるのかもしれません。


↑かまぼこ彫り
文字を完全に浮かせた浮き文字にすることもありますが、デザイン的に少しごちゃつく印象になる場合も多く、また分厚い材料と手間がかかるので費用も高くなります。しかし、浮き文字にして縁起がいいものにしたい、といったご要望もあるのでそのあたりはご相談ください。
直し方にも二種類あります
①新品の頃に近づける直し方
②経年変化は残したまま直す
の二種類の方法です。
木は削ればきれいな表面が出てくるので、黒ずんだ表面をカンナで削り、そこに文字を彫り込むと、新品のようになります。
反対に、長い年月が経った雰囲気は残したい、というご要望も多くあります。その場合は、かまぼこ彫りだけを施します。割れや欠けがある場合はその修復もし、古色仕上げという仕上げをして直した部分が分からないようにします。
彫った後、墨入れをします。材料によっては滲むことも多いので、滲み止めのドーサ液を塗ったりと、実は工程をしっかりとしないと台無しになってしまう部分でもあります。なかなか色が入らない木材もあるので、何度も塗り重ねたりすることもあります。
修復の場合も、耐候性塗装(風雨、温度変化、太陽光などに対して劣化や変質を起こしにくい塗装)のご要望があれば施しますので、ご相談ください。
割れの修復

修復依頼で多いもののひとつに、割れもあります。

もし現在、割れそうな木製看板をお持ちで、その割れ目を接着剤でくっつけようと思っていらっしゃるならば、出来ればやめていただけるとありがたいです…!
「数年前に直そうとして接着剤でくっつけた看板が、よりひどくなっていったのできちんと直してほしい」というご依頼も時々あります。そうした場合、多くがホームセンターなどで販売している接着剤なのですが、むしろそれが無い方がきれいに修復できるんだけどな…ということがよくあるのです。
工房では、割れそうな箇所には裏から鼓の形をした割れ止めを施します。これにより、今後さらなる割れを防ぐことも出来ます。

欠けている部分には埋め木と言って埋めて補修します。裏面の場合、あえてひょうたんなどの形の埋め木にしてデザインにすることも。

また、壁掛け用の穴がボロボロになっている時もよくありますが、そういった場合、そこは埋めてしまい新たな穴を作ります。上の写真は、元の穴がボロボロになっていたのでひょうたんの形の埋め木を施し、その下に新しく壁掛け用の穴を作りました。
柔らかい材種だと何度も掛けるうちにまたボロボロになっていくことも考えられるので、かたい木を使って穴にして、今後ボロボロになるのを防げるようにします。
大切にしたいというお気持ちとともに
修復の仕事は、お持ちの看板を大切にしていきたいというお気持ちがいつも伝わってきます。ですので、お預かりした看板は丁寧に、そして今後のことも考えながら作業をしていきます。
修復して大切にしていきたいと思ってもらえる看板があることは、ものづくりを生業としている身として嬉しくもあります。そんな看板のひとつになるように、木のわも頑張っていきたいと思っています。
▼木のわ公式HP ご相談はこちらから

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